「輸出抹消登録」とは、その自動車を海外に輸出する際にとらなければならない手続きです。
輸出抹消登録するシチュエーション
その自動車を輸出する場合に必要な手続き方法です。
また、海外でご自身が運転されるつもりでも、船積みの予定がある自動車(大型特殊自動車及び被牽引車を除く)は、「輸出抹消登録」が必要です。
輸出抹消登録の注意点
「輸出抹消登録」を行う場合は、「自動車リサイクル料金」の支払いが免除され、支払い済みの「自動車リサイクル料金」が、還付されます。
ただし車検まで残存期間がある場合も、「自動車重量税」は還付されません。
輸出抹消登録の流れ
- 必要な書類を用意する
- 必要な費用を用意する
- 管轄の運輸支局(旧陸運局)を確認
- ナンバープレートをはずす
- 運輸支局に行き、以下の手続きを行う
- 輸出抹消登録申請書の購入
- 輸出抹消登録申請書の記入
- 登録手数料の支払い
- ナンバープレートの返納
- 必要書類の提出
- 「輸出抹消仮登録証明書」の交付(輸出時に一時抹消登録をしていない場合)
- (運輸支局内の税事務所に輸出抹消の申告)
- 保険の解約手続きを行う
- 輸出
- 国土交通省が、税関に輸出事実の照会を行った後、正式に輸出抹消登録が行われる
必要書類について
輸出時に一時抹消登録がされている場合とされていない場合で、必要な証明書が異なります。
■一時抹消登録がされていない場合:
「輸出抹消仮登録証明書」
■一時抹消登録がされている場合:
「輸出予定届出証明書」
還付金
輸出抹消登録を行う場合、自動車リサイクル料金が還付されます。自動車重量税の還付はありません。
申請は6ヶ月前から
輸出抹消登録の申請は、自動車の輸出予定日の6ヶ月前から行えます。
仮登録証明書の有効期間
輸出抹消仮登録証明書(輸出予定届出証明書)の有効期間は輸出予定日までとなります。
輸出が完了しないまま有効期限が切れた場合は、15日以内に証明書を返納する必要があります。その場合は、証明書の返納時に一時抹消登録証明書が交付されます。
運輸支局利用時の注意点
■土・日曜日はお休み
平日にお仕事をされている方はお休みをとって申請しに行く必要があります。
月末は要注意
月末等の繁忙期にあたると、書類を提出するまでにかなりの時間がかかることがあります。運輸支局で手続きを行う日は、前後に予定を入れないなど、ゆとりをもって行きたいものです。
行政書士の利用も可能です
運輸支局で行う手続きを行政書士に依頼する場合は、事前に行政書士を探しておく必要があります。また、この場合は行政書士に支払う費用が別途必要です。
輸出抹消登録に必要な書類
ここでは、その自動車の所有者ご本人が、普通車の「輸出抹消登録」をする場合に必要な書類についてご案内します。
普通自動車の「輸出抹消登録」必要書類
事前準備が必要なもの
- 所有者の印鑑証明書 (発行日から3ヵ月以内)
- 車検証
- 「輸出予定日」の控え
- ナンバープレート (前後合わせて2枚)
- 所有者の実印 (印鑑証明書と同一のもの)
当日準備すれば良いもの
- 手数料納付書
- 輸出抹消登録申請書
書類準備時の注意点
- 委任状
自動車の所有者本人が手続きを行わない場合、委任状が必要です。
委任状には、印鑑証明書と同じ実印を押印しなければなりません。 - 所有者と輸出者が異なる場合
交付された「輸出抹消仮登録証明書」または「輸出予定届出証明書」の所有者と輸出者が異なる場合、通関手続きができません。 移転登録後に輸出抹消手続きを行う必要があります - 車検証に記載された住所・氏名が異なる場合
車検証に記載された住所や氏名が現在(印鑑証明書に記載された内容)と異なる場合は、「住民票 ※発行日から3ヵ月以内」が必要です。
住所の場合は、現住所までの繋がりが分かるように、転入が複数回行われた場合は、複数枚の住民票(除票)、 もしくは戸籍の附票(住所の変更履歴が記載された戸籍謄本の附票)を別途用意しましょう。
現在の氏名(印鑑証明書に記載された氏名)への変更が分かる戸籍謄本用意しましょう。 - リサイクル料金の還付
輸出から2年以内であれば、所定の手続きを行うことでリサイクル料金が還付されます。還付申請に必要な書類は次の通りです。- 自動車リサイクル促進センターが指定する申請書類
- 輸出抹消仮登録証明書または輸出予定届出証明書、登録事項等証明書、検査記録事項等証明書のいずれかの写し
- 輸出許可書の写し ※車台番号が記載されていること
- 船荷証券
- 輸出予定日を過ぎてしまった、輸出をとりやめた
輸出予定日を過ぎてしまった場合や輸出をとりやめた場合は、15日以内に輸出抹消仮登録証明書(輸出予定届出証明書)の返納をしなければなりません。
その際に必要な書類は次の通りです。- 所有者の実印
- 輸出抹消仮登録証明書または輸出予定届出証明書
- 手数料納付書
- 返納届出書
輸出抹消登録は、輸出予定日を決めてからのスケジューリングが大切です。
有効期限を過ぎると、せっかくのこれまでの手続きが全て水の泡になるばかりか、返納手続きも必要になるので、注意しましょう。
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